クリストフはいいぞ
いや、もう本当に、自分はクリストフがとても好きだ。
なので以前「業者」と言われているのを見たときはちょっとびっくりした。随分読解力のない人もいるものだなー、と思った。あんな素敵な人はなかなかお目にかかれない。
そんなところですごく良い増田を拝見できたので、自分のクリストフ愛をつらつら書いてみることにした。
※単に自分がどうしてクリストフが好きなのかというまとめなので、女性学・男性学的なことにはほぼふれてないです……ファンの戯言……。
クリストフはいい!!!!
たとえば、「ろくでなしさ人間は」なんて悪態をつきながらも、無鉄砲なアナを見捨てておけないお節介で優しいところがいいよね!
あとは、スヴェンやトロールみたいな血のつながりも種族のつながりもない相手とまで家族のように近しい関係になれるところもいい!
ちょっといじけながらも本当は心の底から人間と愛し合ってみたいなー、なんて思っているところも好き!
最後、アナに死んでほしくないという思いから奔走して、淡く生まれかけた自分の恋心を断ち切ってでもハンスのところに送りかえそうとしたところとか、なんて一途なのだろうと胸がギュンギュンして……うお……おま……しゅき……!!
クリストフは生まれついての王子様ではないし、最後の最後、お姫様に認められて王子様になるわけでもない。せいぜい出入り業者だ。
でもそれでいい。いや、それだからこそいい。彼は誰の承認を得るでもなく、彼自身の中ではじめて生まれた「無償の愛」で報われている。自分自身でしっかりと今までなかったものを得ることができている。
あえて言うならば、ただ一個人としての、町娘ようなアナのほっぺへのキスが、最大の、幸運な報酬だと思う。
こう書いてみて自分ははじめから完璧な人間じゃなくて、お互いの欠点を補い合って、お互いのいいところを認め合って、一緒に成長していける人を好きになるのだなーと感じた。(※欠陥があると安心できるとか、ダメ人間が保護欲をそそるとかそういう意味ではない)
多分、はじめから完璧より、一緒に成長しあえる人がいいと思ってる人って、男性にも女性にも多い……んじゃないだろうか?
もちろん、完璧な男性性を持つ王子様や完璧な女性性を持つお姫様を好きな人がいることは、決して悪いことじゃないと思う。そういう憧れをきっかけに人は努力を重ねたりできるし。
でも、男性性に欠けていても、女性性に欠けていても、誰かと繋がっていたいって気持ちと勇気があれば愛は見つかるのさ!ってことは覚えておきたいものです。
余談だけど、自分はアナ雪のテーマは「ありのまま」じゃなくて「孤独を乗り越える」なんじゃないかなーと思っている。アナもエルサもクリストフも「孤独」や「他人とうまくいかない」を起源にしているので。
アナが拒絶の果てにあるエルサの氷の城にたどり着くまでに手助けをしたというのが、氷を切り開く氷屋のクリストフだったのもおもしろい。氷(孤独)というものをよく理解しているクリストフがいたからこそ、アナはあの城までたどり着けたのだろうなと。
人と繋がりたいけど繋がれないっていう点で、エルサとクリストフはとても似ている。
でも、エルサがアナからの無償の愛で救われているのに対し、クリストフがアナとエルサの幸せな姿に十分満足しているのを見ると、クリストフの方が本編での人間的な成長を遂げているように思う。人間なんてろくでなしだと思っていたのに、自分の気持ちを犠牲にしてまでアナのことを愛することができたわけで。
だからこれは苦しみながら互いの気持ちを掴んでいく姉妹の愛の話である一方、「ある男が愛を獲得する話」、つまり「真実の愛を与えられるという意味での王子様になる話」でもあったんじゃないだろうか。
だらだら書き散らしてしまったけれど、つまりクリストフはめっちゃいいんだー!!!!